コラム
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体育会系の学生は就職に有利なのか。

sitateya@md.pikara.ne.jp
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取材中、時折耳にするのがスポーツ経験者のお話。
私が実際に聞いたのは野球や陸上、サッカーなどの経験者で、「実業団を目指していた」、「プロを目指していた」という人たちでした。じつは体育会系は企業側に「目標に向かって努力できる人」という印象を持たれやすく、就職に有利に働くことも多いとか。ここでは体育会系が就職に強いという仮説をもとに、実際に聞いた話と一緒にご紹介。検証してみましょう。

ポイント1 コミュニケーション能力の高さ。

「部活動があったのでインターンに参加することもできませんでしたし、就活も出遅れてしまいました。でも、思ったんです。大学や専門学校で業界のことを学んだとしても、インターンシップに参加していたとしても、就職は皆ゼロからのスタート。わからないことをなるべく早い段階で聞いて理解すればいいのでは?と。部活ではチームミーティングが頻繁に行われていましたから、課題に対してメンバーで話し合うのは当たり前。だから就職してからも、聞くのが恥ずかしいという考えは全くありませんでした」。

スポーツを通じて学ぶことはたくさんありますが、コミュニケーション能力の高さはどの業界でも問われます。「聞きにくいからやめておこう」という人と「わからないから今のうちに聞こう」という人の差は次第に大きくなるでしょう。

そして、ビジネスはいろんな人と関わりながら進めていく必要があり、チークワークが大切です。体育会系の学生は経験上、チームワークの大切さを知っています。
「今聞いておかないと仕事が遅れて迷惑をかけてしまうから」という発想も生まれます。
コミュニケーションは仕事を円滑に進めるうえでとても大切。その第一条件をクリアしていることは、大きな強みとなるでしょう。

ポイント2 目標達成のために努力する姿勢。

「プロを目指して野球しかしてこなかったので、怪我をしてその夢が絶たれたときは、本当にもぬけの殻になりました。未来に希望を見出せず、本当に辛かった。そんな私を見かねて母が気分転換のためにも働いてみたら、と言ってきてくれて。はじめは心のリハビリみたいな感覚で就職したのですが、働くうちに持ち前の上昇志向が現れてきて(笑)、今では将来幹部になりたいと考えるように。野球の道は絶たれましたが、職場で新しい夢を見つけました」。

とにかく、野球以外なにもわからない学生だったということでしたが、実際に入社してから経験を積んで、次の目標を見つけたと話してくれました。

考えてみると、陸上なら0.1秒でも早くなるために努力しますし、野球やサッカーだったらチームの勝利のために努力します。スポーツもビジネスも「結果」を出すため、「勝つ」ためにいろんな方法で自己研鑽するという共通項があります

体育会系の学生は試合に(自分に)勝つために努力した経験があります。その経験は仕事にも必ず役立ちますし、目標を掲げ、達成するために何をするかを考え、行動し、検証するというPDCAを自分で繰り返すことができるという点でリードしているように思います。

ポイント3 ルールを守り、礼儀を尽くす。

先輩後輩の関係は昔よりカジュアルになってきたとはいえ、体育会系にはまだ上下関係がありますよね。
その厳しい世界に身を置いていたからか、上司やお客様との関係構築がスムーズに行える人が多いように思います。もちろん個人差はあると思いますが、上司に気に入られたり、お客様に可愛がってもらえるというのもよく耳にします。

「お客様の要望を聞いたらスピーディに対応するというのは営業するうえで一番に気をつけています。早く返事をすることでお客様に安心してもらえるから。わからない場合は“調べてご連絡します”と一本連絡を入れてから動きます。相手がどう考えているのかわからない時間が長いほど不安になるもの。だから不安に思われないように接しています。体育会系だからと意識したことはないですが、褒めていただけるところです」。

「自分の仕事は営業ですが、他の仕事はしないと線を引いてあとは知らんぷりということはしません。やはり会社はチームですから。忙しそうなら手伝うし、できることはカバーします。“ディフェンスだからシュートしない”なんて言っていたら勝てませんよ(笑)」。

この方のようにチームでやっているという意識があれば、足りない部分を補い合っていけますね。

また、最近では会社もコンプライアンスを重視されるようになりました。SNSでの発信は気をつけなければ内容によっては企業イメージが大きく損失します。体育会系の学生はスポーツルールはもちろん、上下関係のなかで規律を守ることが染み込んでいるという点が評価されているのかもしれません。

ポイント4 失敗をバネにするハングリー精神。

仕事において大切なのは、失敗してもくじけずに何が良くなかったか原因を究明して改善していくことです。これはどの職業に就いたとしてもいえること。

例えば営業先で断られたり、契約できなかったとしても、反省・改善して次の営業にトライしていかなくてはなりません。仕事は常にトライアンドエラーの繰り返しなのです。

体育会系の学生であれば、部活動のなかでいくつもの壁に打ち当たり乗り越えてきた経験があるのではないでしょうか。苦境に立たされても頑張れるハングリー精神は仕事にも通じることがたくさんあります。

「足を怪我して走れない時期がありましたが、そのときは別のトレーニング(体幹トレーニング)などをして過ごしました。みんながやっていることはできないけれど、今できることをしようとやっていました。怪我をマイナスとしか受け止められなかったらそこでおしまい。見方を変えていけばできることは見つかるはず。このときの経験はきっとこれから役立つと思います」。

まとめ

いかがでしょうか。体育会系の学生の強みである、協調性、責任感、ハングリー精神などは仕事をするうえで大切な要素であることがお分かりいただけたかと思います。
もちろん、体育会系でなくてもそういった素養を持っている人はたくさんいます。最終的には個人の素質なのですが、体育会系で実績が伴っている人の場合は、企業サイドが「スポーツを通じていろんなスキルが身についているだろうな」と推測するのかもしれませんね。

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ABOUT ME
miho
miho
仕事人/コピーライター
2000年卒の就職超氷河期世代のコピーライター。
就職できないプータローでも、夢を諦めなかったからなんとかなった。
広告代理店も新聞社も出版社も落ちたけど、社会に出てみたら小売業にもコピーライティングの仕事はあった。
座右の銘は「仕事を聞かれて、会社名で答えるような奴には、負けない」(リクルート)
「感動だけが人の心を撃ち抜ける」(アミューズ)
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